広島ガイド

広島市内の交通ガイド

広島市および近郊の軌道系ネットワーク。バス路線は非常にややこしいので、「環境局中工場」に行くために不可欠な路線(広島バス24系統)のみ記しました。主要な見どころには広電(路面電車)でだいたい到達することができます。

JR山陽本線・可部線・呉線・芸備線

近隣(呉・岩国・西条・尾道など)に行く際に利用します。旅行者が市内の移動で利用することは滅多にないはずですが、例えば広島駅や横川駅から宮島口を目指す際には広電より速いJRを選択した方が得策です。なお、広島近郊であればICOCAを利用可能です(Suicaなども使用可能)。

広電(路面電車)

国内最大の路線網を誇っており、市内の移動に重宝します。市内線(上図の1~8号線)・宮島線(西広島~宮島口間)・白島線(上図の9号線)でそれぞれ料金体系が違うので注意が必要です。市内線であれば、どこまで乗っても1回につき大人150円、子供80円です。 旅行者には、料金体系を気にせず何度でも乗れる「一日乗車券」をおすすめします。広島駅の案内所、平和公園レストハウス、主要ホテルなどで販売されています。なお、この一日乗車券ではバスやアストラムラインには乗れません。

広電の乗り方(基本編)

■ドアに「入口」「出口」と書いてあるので、原則として入口から乗って出口から降ります。(車掌のいる連接車では出口からでも乗せてくれることが多く、また大きな停留所で駅員が運賃を集める場合は入口で降りられることもあります)
■現金で乗る場合: 市内線の場合は均一料金なので、降りる時に運転手または車掌の近くの運賃箱に硬貨を入れるだけです。おつりは出ないので予め車内で両替する必要があります。 宮島線の場合は、乗車時に整理券を取り、降車時に整理券の番号と運賃表を見比べて必要額を運賃箱に入れます。(広電宮島口で乗車する場合は切符を購入します)
■一日乗車券で乗る場合: 乗車時と降車時にカードを専用リーダーに通します。
■PASPY(IC乗車券)で乗る場合: 乗車時には垂直型のカードリーダーにタッチ、降車時には水平型のリーダーにタッチします。PASPYでは割引運賃(約10%割引)が自動的に適用されます。チャージは車内でもできますが、千円札しか使えないことがあります。

広電の乗り方(上級編)

■路面電車同士を乗り継ぐ場合: 指定された停留所(広電発行の路線図に書いてあります)であれば乗り継ぎができます。乗り継ぎ時間は30分以内と定められています。現金の場合は、乗り継ぐ旨を乗務員に告げ、運賃を払うと同時に乗り継ぎカードを受け取ります。乗り継ぎ先の電車では、乗車時と降車時にカードリーダーに通します。PASPYの場合は自動的に処理されますので、乗り継ぐ旨を申告する必要はありません。
■PASPYの代わりにICOCAも使えますが割引運賃は適用されないほか、上記乗り継ぎにも対応していません。車内でのICOCAへのチャージは可能です(もちろんJRの駅でのチャージもできます)。ただしICOCA以外のIC乗車券(Suicaなど)は使用できません。

PASPYについて、より詳細はこちら。

アストラムライン

日本で一番長い新交通システムで、都心(本通り・県庁前)から北部市街地を経て広域公園に延びています。実はデザイン的にも洗練されているので、試しに乗ってみるのもアリです。PASPYとICOCAに対応しており、PASPYの場合のみ割引運賃が適用されるのは広電と同じです。JRと同じく自動改札機となっています。

バス

バス路線網は複雑で、あまり旅行者向けではありません。中工場などへのアクセスに限られるでしょう。バスに乗る場合は中央部のドアから乗って整理券を取ります。降りるときはまずボタンを押して合図し、運転手の横にある運賃箱に硬貨と整理券を入れて降ります。運賃の額は前方に表示されるので、整理券に印刷されている番号と照合して額を確認します。ほぼ全路線でPASPY・ICOCAに対応しており、PASPYの場合のみ割引運賃が適用されるのは広電と同じです(乗車時に垂直型リーダーにタッチ、降車時に水平型リーダーにタッチ)。車内でPASPYへチャージする場合は運転手に申し出てください(千円札しか使えないことがあります)。時刻表はバスゲートで検索できます。
広島市内には公営バスは存在せず、6社の民間バスが走っています。特に広電バス(緑)、広島バス(赤)、広交バス(オレンジ)の3社の路線が多いです。

宮島へは、宮島口・平和記念公園・広島港(宇品港)の三箇所から連絡船が発着しています。本数が圧倒的に多いのは宮島口からです。JRの船ではICOCAが使えます。

広島をもっと知る本

arch-hiroshimaを制作するにあたっての参考資料などをご紹介します。(表紙画像はAmazonより)

アーキマップ広島

広島市内と宮島の建築を紹介する本です。

世界平和記念聖堂

村野藤吾の名作、世界平和記念聖堂ができるまでを描いた、非常に資料価値の高い一冊。

平清盛と宮島

研究者による一般向けの宮島建築解説。厳島神社などを丁寧に見るのに本書は欠かせません。

ヒロシマをさがそう 原爆を見た建物

「ヒロシマの被爆建造物は語る」の制作に携わった著者が、同書を再編集・補足し一般向けに出版したもの。

近代日本の建築活動の地域

主に戦前期の広島における建築設計活動を丹念に調べ上げた、資料価値の高い一冊。

丹下健三

建築家丹下健三に関する決定版とも言える一冊。ピースセンターについても詳しく書かれています。デカくて高いので図書館でしか読んでませんが…。

建築家大高正人の仕事

再評価が進む大高正人の実像に迫る本です。表紙は基町。

夕凪の街 桜の国

「夕凪の街」の舞台は基町アパート周辺にかつて存在した原爆スラム。作品としても、よく練られた脚本と柔らかいタッチの絵で現代の感覚に合うよう巧みにアレンジされています。

日本の地霊

日本各地の建築・都市にまつわる秘話を描いた一冊。平和記念公園や耕三寺が取り上げられています。

広電が走る街今昔

広電の路線・車両の紹介本。特に路線網の変遷などの記載が充実しています。

HIROSHIMA 1958

映画「ヒロシマ・モナムール」の主演女優エマニュエル・リヴァがロケ中に撮影した1958年の広島。できたての旧市民球場など、資料価値も高いです。

空白の天気図

昭和20年9月に広島を襲った枕崎台風。その時、傷ついた広島地方気象台(現 江波山気象館)では何が起きていたのか、綿密な取材に基づき描かれたノンフィクションです。

季刊がんぼ

広島の地元誌。12号の特集はチェ・ゲバラの広島訪問(1959年)という濃~い内容。